君はファミコンが好きかね?
そうか、私も大好きだ!

というわけで、ファミコンを愛する紳士淑女にお勧めしたいのが、NSFです。
ここでは簡単ながら、NSFの説明をしたいと思います。

●NSFとは?

 NSFとはファイル形式の一つで、「NES Sound Format」の略です。「NESで使われてる音楽の規格」みたいな意味です。で、NESとは何かというと、要するにファミコンのことです。海外では「ファミリーコンピュータ」ではなく、「Nintendo Entertainment System」の名前で販売されていました。

 NSFとは、とどのつまりファミコンソフトの音楽データです。
 市販のゲームソフトから音楽データだけ抜き出してNSFファイルにし、対応している演奏ソフト(プレイヤー)で再生すれば、あんなゲームやこんなゲームの曲がパソコンから流れ出すのです。
 パソコンでのWordやExcelの作業中、BGMとして『グラディウス』や『ロックマン』の曲を流すこともできるのです。

 もっとも、ゲームのカートリッジからデータを読みとり、パソコンに移すことなんて、素人にはとても不可能です。私も出来ません。
 しかし、世の中には献身的な人々がいて、自分で読みとったNSFファイルをインターネットで公開してくれたりします。無料で。
 これをダウンロードすれば、あなたもNSFを自分のパソコンで楽しむことができるのです。

 ……って、違法だろそれは!
●NSFって違法?
 そうです、違法です。NSFというファイル形式自体は何にも問題ありませんが、インターネットで公開されているリッピングデータ(ゲームソフトから抜き出した音楽データ)を勝手にダウンロードして利用すれば、それは明らかに著作権侵害に当たります。人間として最低の行為です。絶対にやってはいけません。
 「じゃあ、お前は最低の人間なんだな?」と言われてしまうと反論できないんですが、とにかく違法であることは良く承知しておいてください。

 そして、このページは違法行為を薦めるページではありません。NSFの素晴らしさを広めるページです。
 NSFには、もっともっと凄い特徴があるのです。
●奇跡のツール、『mck』
 「NSFファイルは、ゲームソフトから音楽データをリッピングして作成する」と前述しました。しかし、NSFの作成方法はそれだけではありません。
 なんと、自分で書き上げた音楽データをNSFファイルに変換するツールが存在するのです。

 それが『mck』です。

 つまり、『mck』を使えば、あなたもファミコンの曲を作曲することができるのです。シンセサイザーで「ファミコンっぽい音」を合成して作曲するのではなく、正真正銘「ファミコンから流れる曲」を作ることができるのです。(事実、『mck』の配布元では、こうやって自作されたNSFファイルを実機のファミコンに転送し、演奏させることに成功しています)
 これがどれほど心躍ることか、往年のファミコン戦士ならば言わなくてもわかるはずだ! 血がたぎるだろう?!
 ……たぎるだけで、何も出来ないんだけどね。俺は作曲とか、全然駄目だから……。



▲自分でもチャレンジ。俺のパソコンからファミコンの音が!
●NSFを聴こう!
 リッピングでない、オリジナルに作成されたNSFファイルならば、何の問題もありません。 ←ホントは問題あるんだけど、それは後述。
 さあ、今すぐ君もプレイヤーを用意して、NSFを聴こう!
 ファミコンの、あのチープで暖かな音色が君を待っている!

 で、プレイヤーにも色々あるのですが、初心者には断然『KbMedia Player』をおすすめします。上の写真の奴です。
 何となればすなわち、このプレイヤーは、NSFに限らず極めて多様なファイル形式に対応しているからです。NSFを聴かなくても、ダウンロードして損のないプレイヤーといえるでしょう。また、優れた操作性や、圧縮されたファイルを解凍せずに再生できるのも魅力です。ネットで発表されているNSFファイルの多くはZIP圧縮されているので……。


・『KbMedia Player』を公開している、『Kobarinのホームページ』
http://home7.highway.ne.jp/Kobarin/
●NSFを手に入れる
 NSFのコレクションやNSF職人の方々のホームページです。
 新作情報を知りたい場合、chiptuneのニュースサイト『VORC』をチェックするとよいでしょう。


・2003年に開催されたNSFのコンペティション、『FAMICOMPO』
http://nesmusic.zophar.net/top.html
・『2ちゃんねる』で発表されたNSFのコレクション、『MCK development chiptunes in 2ch』
http://kamakura.cool.ne.jp/gamemusic/mck_2ch.htm
・海外のNSFコレクションサイト、『2A03.org』
http://www.2a03.org/

↑これらのコレクションを回れば、ほとんどのNSFは手に入ります。
 以下は職人な方々のホームページ。

・本当に外人なのか疑わしい、chibi-techさんのホームページ
http://www.nanjamonja.com/
・ファルコム系が熱い、しおさんの『ゲーム音源ふぇち』
http://www1.winknet.ne.jp/~fm-lovers/
・Macでmck、K->さんの『MIDR2 ADVANCE』
http://midr2.under.jp/
・FM、PSG、SCCと音源チップを自在に操るWiz.さんの『打ち込み魂』
http://taka-p.homeip.net/dtm/
・一見ネタっぽいんだけど(失礼)ちゃんと聴ける、いわむぅさんの『Sakura Factory』
http://members.jcom.home.ne.jp/kirschen/index.htm
・初期の頃からオリジナル曲を多数発表。ROPHONさんの『mckwatch.net』
http://homepage1.nifty.com/rophon/
・スクウェア系が充実。hirookaさんの『ゲームのMIDI&NSF館♪』
http://hkeigon.hp.infoseek.co.jp/
(以下、随時追加。順不同)
 
●NSFを創る
 数々の名NSFを聴いているうちに、きっとあなたもNSFを作りたくなってくるでしょう。
 残念ながら、私、一号室家主は、作曲方面にはとんと疎く、どうにも解説できません。ツールの使い方ぐらいは分かりますが、私なんぞが説明するよりもよっぽど詳しい方々がいらっしゃるので、そちらのホームページをごらんくだされ。

<ツールの入手先・設定方法>
・『mck』の本家本元、『The Best Game Music!!!』。基本はここですが、ちょっと分かりにくいのが玉にキズ
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Denei/9628/
・『MCK development chiptunes in 2ch』には、必要なツールをまとめたスターターキットが用意されています。
 関連リンクも充実していて、実は私の出る幕ではなかったり……。
http://kamakura.cool.ne.jp/gamemusic/mck_2ch.htm
・コンパイルの手間を大幅軽減してくれる、『MCKWatch』はこちら(上のスターターキットにも含まれています)。
 使い方も書いてあります。
http://homepage1.nifty.com/rophon/
・「うち、Macなんだけど……」というあなたに朗報。K->さんが、Macユーザー向けに詳細な解説を行っています。
http://midr2.under.jp/
・トラブルシューティング。『2ちゃんねる』内での質疑応答の記録です。
http://fukuicat.hp.infoseek.co.jp/mck/MckTips.htm

<mmlの解説>
 『mck』で曲を作るにはmmlを知らなくてはなりません。mmlとは、テキストで楽曲データを書くときに使う言語(?)です。基本ルールはものすごくシンプルなので、ちょっと読めばすぐ理解できます。

・『The Best Game Music!!!』内の、mmlの解説。必要にして十分。
http://www.geocities.co.jp//Playtown-Denei/9628/whatsmml.html
・『打ち込み魂』内の解説。こちらは、mmlの書き方というより技法の解説となってます。
http://taka-p.homeip.net/dtm/psc/mckmml.html
●真面目なお話:コピー曲と著作権
 著作権に詳しい方なら、「たとえ自力でコピーした曲でも、許可を得ずにそれをホームページなどで公開すれば、著作権を侵害する行為である」ということをご存じだと思います。これは当然NSFにも適用されます。つまり、リッピングでなく『mck』を使った自作の曲であっても、それが他者の曲のコピーであれば、やはり違法行為になってしまいます。
 ゲームミュージックのようなJASRAC管理でない曲の場合、無断でコピー曲を公開していても黙認されることも多いのですが、それでもたまに会社からクレームがついて、「曲の公開停止」なんて事態に陥ってしまいます。もったいない。

 私自身、創作活動を行ってる身だから、著作権をないがしろにすることはできないのですが……こういうページの最後にこういう一言を付け足さなければならない「無粋さ」。何とも悔しい限りであります。